映画「ジョーカー」見た感想
僕らの中にいるのは、マックの女子高生でも、元日本兵のおじいちゃんでも、ハッとする一言を言う外国人でも、脳内マツコデラックスや全肯定ハム太郎でもなければ、それらの仮面を被ったジョーカーかもしれない。
凄い久しぶりです。小説の方もブログの方も放置してましたが生きてます。
主な原因は単純にモチベーションがなかったり忙しいと書いてアイスボーンやデモンエクスマキナで時間がないのと時間の有効活用が下手くそすぎるだけです。後忘れてたり暑かったりしたので。
タイトルと上の文の通り、日本人が一番共感しやすいと噂のジョーカーを見に行きました。
フォロワーや友達、クラスメイトの中で一番ジョーカーことアーサー・フレックに近い、どころか彼より下の存在のスーパーラットかもしれない僕なら共感や何かを感じる事が出来るのではないかと思いながら行きました。
シングルタスク故に上映時間までの空き時間を有効活用できなかったのと、眠気に負けて親にその旨を提案や説明できなかったことで一回親をキレさせながらもどうにか映画館へ。
因みに親のバットマン知識は初代のテレビドラマ版だけ、僕はダークナイトの方ではなくスーサイドスクワッドの方が一番記憶に残っているという有様。しかしハーレー含めてどんなことしてたのか、何を言っていたのかは全く覚えてません。
公開当時はあれだけ見たかったし、DVDが出た時は字幕版を見てから吹き替え版を見るくらい熱中したはずなんですけどね。
一応ネタバレ注意なので分けてます。
後雑記と書いて雑語り状態ですので寛大な心や冗談を冗談と思える気持ちで読んでください。
で、見た感想ですが、共感らしい共感は得られませんでした。
ただ、アーサー・フレックという一人の男がジョーカーになるという物語として見てましたね。あの貧困に閉そく感が現代の日本社会に通じるそうですが、その場にあるであろう自分があまり引っかかる事はなかったです。単純に能天気なだけだと思います。
詩的に表現すると、全部ジョーカーの悪い冗談、面白さが理解されないジョークなんじゃないかって思えるのはまさにジョーカーによる、ジョーカーの為の映画って感じでした。
腐っていくゴッサムの中で、コメディアンを夢見て大道芸人をしながら母の介護をする、自分もまた精神を病み、また脳に障害を負っているアーサーが、開幕不良に看板を奪われ追いかけっこの末ボコボコにされる所からスタートする本作。
ジョーカーとは言えばあの道化師メイクに「HAHAHAHA」と表記できる特徴的な笑い声だと思いますが、アーサーの頃から障害という形で在りました。
そんな見てるだけでこっちまで暗くなってくる展開や、彼が徐々にジョーカーへと変わっていき、彼が最初の殺人を犯すシーンなんかは彼が高揚感を感じたようにスカッとします。この辺は上手いような気がします。彼がジョーカーになればなるほど見ているこちらも彼に移入していくような。
共感は出来なかったけど感情移入と見てて楽しくなってはいきました。
流石に噂される「実在するジョーカー」にはならなかったけど顔は笑みを浮かべていたと思います。特に彼が完全にジョーカーになってからはワクワクしてました。
最後、パトカーからそこそこ雑に救出された彼が立ち上がって暴徒達の熱狂の真ん中にいる姿は感動さえ覚えましたとも。
何が本当なのか分からない。それがあの映画の全てなんじゃないかと思いました。
母ペニーは本当に精神異常者だったのか。
アーサーは後のバットマンであるブルースの父であるトーマスの息子だったのか。
ジョーカーにもたらされた崩壊するゴッサムシティ。
最後の精神病院の場面の、まるですべてが夢だったかのような光景とタバコを吸いながら「面白いジョークを思いついたんだ」という言葉。
少なくともアーサーフレックが虐待によって脳に障害を負ったのは確かだし、暴徒に射殺された両親に挟まれて立ち尽くすブルースも、現実の光景でしょう。にわかと何処で見たか忘れた設定では彼の両親は強盗に撃たれたそうですし。
見たのに娘の名前しか思い出せない近所の人とのデートも薬を絶たれたことで見ていた夢に過ぎなかったようです。
まさに、ジョーカー(冗談屋)の映画に相応しいのではと思いました。何がまさに、なのかは分かりません。久しぶりに文章書いたり感想文書くのに。
しかし、本当に今の日本人こそが今作のジョーカーを理解し、共感できるのでしょうか。
僕が今もはっきりと疑問に思っているのはそこです。ツイッターを見ていると無敵の人がなぜ無敵になったのかというドキュメンタリーという感想を見たのもあったのですが。
アーサーが狂っていたからこそ彼は最終的にジョーカーへと成長したんじゃないかと思いますし。そもそも今作のジョーカーを見ただけでジョーカーになるのなら、とっくの昔に日本はキリトやプリキュアや仮面ライダーで溢れてるんじゃないでしょうか。
僕だって既に身長180cmのゴスロリ巨乳美少女になってておかしくありません。
でも、僕らの中には既にジョーカーはいるんだと思いました。何でかはよくわかりません。
ニコニコ動画のジョーカーさんシリーズのことだったりします。一個も見た事はないけども。
あるいは総統閣下シリーズでしょうか。ジョーカーがバットマンを煽りながら尋問を受けるシーンと、ヒトラーが怒り狂っているシーンに、自分の不満や自分の好きを代弁させていたじゃないですか。今もでしょうか。
他にもエミネムとか、嘘字幕シリーズで好きや不満を代弁させる動画で、ペニーワイズよりも前にジョーカーや色んなキャラクターを自分の中に入れている。
あるいはマックの女子高生や、元日本兵のおじいちゃんや、ハッとする一言を言う外国人も、ミーム化したキャラクターの一つなんじゃないかなって雑語りしてますがもう少し付き合ってください。
何が言いたいかというと、最初に言っちゃったんですが
既に僕ら日本人、もといニコニコ動画を嗜んでいる、いたオタクたちの中にはジョーカーがいるんじゃないかって。
自分がハム太郎や脳内マツコデラックスだと思っているのは、その仮面を被ったジョーカーなんじゃないかって。
でも、僕は思うんです。そのジョーカーが今作の、ホワキン・フェニックス演じるジョーカーとは限らないと。
まあ、いろいろ雑語りのようなものをしたのですが。
結局全てジョーカーの面白いジョークとして片づけてしまうのが一番な気がします。
だって、アーサー・フレックはコメディアンになるのが夢なんですから。
この映画はきっと、ジョーカーによる、ジョーカーの為の、ジョーカーの映画で、アーサーというコメディアンの渾身の、世界中を巻き込むどでかいジョークですから。
共感できるとか理解できるとかは別にして、新たなジョーカーの前日譚の良い映画なんだと思いました。
あと今これ書いてるの絶好調で台風が来てるところです。
ホワキンジョーカーがバットマンと対決する続編が個人的には欲しいですね。
次は思い出せたらゴジラKOMか例のファミコン互換機の記事になります。
互換機が軽く放置状態なので動くかどうかはかなり不穏です。主にカセットが。